セントリカッターで風味成分を損なうことなく微粉砕が出来ます
はじめに
食品粉砕に使われているピンミル、 ロールミル、 スタンプミルや気流式粉砕機などは、
粉砕時の熱の影響で風味の劣化が問題になることがあります
ダブル冷却機構の効果
「セントリカッター」のダブル冷却機構を使えば、 風味を維持して食品粉砕を行えます。
※特許番号:6694839号
回転刃と固定刃の両方を冷却水で冷やすダブル冷却機構を開発し、 その機構を搭載した「セントリカッター」は、 熱の影響を素材に与えないで粉砕可能なディスクタイプ粉砕機になります。
このダブル冷却機構の効果により、 食品に熱を与えずに風味を維持して微粒化できるようになりました。
珈琲豆の粉砕
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ロールグラインダーと「セントリカッター」で粉砕した珈琲豆(ブラジル産)の味の違いを味認識装置と質量分析計(GC/MS)で香気成分を確認しました。
焙煎度はL値=20と16の2種類を平均粒子径を800μm前後に粉砕し、 味覚認識装置で確認したところ、 ロールグラインダーで粉砕したものと同じ味が再現できていました。(ロールグラインダーを基準として、 1以上差が無ければ、 同じ味とみることができる)
さらに質量分析計でコク感に作用する化合物の一つであるフルフリルアルコールを測定したところ、 「セントリカッター」で粉砕したほうが1割程度多く検出しました。
この結果から「セントリカッター」で粉砕した珈琲豆は、 ロールグラインダーと同じ味でありながらコク感に作用する香気成分が多く含まれることが分かります。
黒胡椒の粉砕
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黒胡椒は料理をするときに欠かせない香辛料の一つであり、 さわやかで辛さが混じった木のような香りと刺激的な辛みが料理のおいしさを引き立てる香辛料です。
「セントリカッター」で粉砕することで、 香気成分が多く保たれ、 しかも劣化速度も抑えることができました。
比較した粉砕機は香辛料の粉砕で良く使用されるピンミルになります。ピンミル粉砕品は包装保管することでも14日経過後、 若干の香気しか残存していませんが、 「セントリカッター」粉砕品は、 包装保管することで14日後も強い香気が残存しています。
「セントリカッター」で粉砕した黒胡椒は香気成分を強く維持することが可能であることが分かりました。
かつお節の粉砕
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かつお節は出汁を取ったり、 お浸しなどの風味付けとして削り節が使用されることが多いですが、 微粒化された粉も出汁の素の風味原料として含まれていたり、 お湯に溶かす出汁や混ぜ込み調味料としても販売されています。
「セントリカッター」で風味を維持してかつお節を粉砕できるか調査を行いました。
原料には3mm程度の粗粉砕品を使用して平均粒子径を85μmに粉砕しました。この粉砕したかつお節を味認識装置で測定すると、 酸味は弱くなりましたが、 それ以外の味は粉砕前から変化しませんでした。
このときの粉砕温度は原料温度20℃に対して1℃上昇の21℃であり、 かつお節に熱を与えずに粉砕できたため、 味が殆ど変わらなかったものと思われます。
米の粉砕
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「セントリカッター」で粉砕した乾燥米と気流式粉砕機で湿潤米のオフフレーバー(古米臭)を質量分析計で測定したところ、
「セントリカッター」で粉砕したほうが古米臭が少ないことが分かりました。
また、 保管期間が7日までは良好な結果がみられます。
「セントリカッター」で粉砕すると、 食品の劣化を抑えることが可能です。
これは乾燥米と湿潤米で粉砕後の形状が変わることも影響していると思われます。
粉砕事例
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お茶
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珈琲豆
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ザラメ
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パスタ屑
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大豆
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干し椎茸
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小麦
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米
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黒胡椒
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