はじめに
各国の大手企業やベンチャーが続々と開発し、製造メーカ各社が技術導入して電池の生産を開始・検討を進めているのが半固体電池です。電解質にゲルなどの半固体状の物質を使ったり、正負極活物質に電解液を添加したりすることで、発火リスク低減、製造コスト削減、エネルギー密度向上が期待される電池です。
ゲルポリマー型
電解液を含ませた高分子ゲルを電解質とすることで、従来の液系電池に比べ流動性が低下するため、液漏れや発火を抑制し、安全性を高めることができます。
クレイ型
正負極活物質に電解液を練り込み、粘土状にすることで、電極へ電解液の含浸工程を削減できるなど製造ラインが簡易になり、バインダーであるNMP溶液も不要で材料費も削減することができます。
液添加型
充放電の繰り返しによる体積変化や、活物質層の厚み方向における重なりによって、層内に空隙が発生し電気特性低下を引き起こすことが課題となる「全固体電池」に対して、流動性のある電解液などを活物質に添加することにより、活物質層内の空隙を充填し、イオン伝導度の保持および向上に成功したのが液添加型の半固体電池です。
トヨタ自動車株式会社 天野淳子
全固体電池用正極活物質層
特許第7070455号
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