受託加工 CONTRACT PROCESSING
100kgの少量生産、20tクラスの大量生産まで、目的に応じてフレキシブルに対応します。
プラント PLANT
高品質、低コスト、短納期のプラント建設で、お客様の構想を具現化。当社独自技術を中心にその周辺技術を展開します。
実機テストのご案内 INFORMATION ON ACTUAL MACHINE TEST
当社の機器で実際にテストができます。 小型機から大型機まで取り揃えており、 処理量に合わせたテストが可能です。
- 充実の実機ラインナップ
- 立ち合いテスト可能
- Webテスト可能
カタログ
ダウンロード
CATALOG DOWNLOAD
技術情報 TECHNICAL INFORMATION
ボールミルの10倍の粉砕力で効率化
メディア攪拌型ミルは、アメリカのUnion Prosess社Dr.Szegvarによって1940年代に開発され、特許申請後に「アトライタ」の名前で発売が開始されました。これにより「ボールミル」では1週間もかかっていた処理が数時間で処理できるようになり広く普及しました。日本では三井三池製作所(現日本コークス工業)が1960年に技術導入し発売しています。
処理物によっては乾式にすることで処理時間が大幅に短縮されたり、湿式では得られない特性を引き出したりすることが可能です。特にメカノケミカルやメカニカルアロイングは湿式では得られない新機能性材料の創造が期待されます。「アトライタ(乾式)」は強力な粉砕力によりこのような処理を可能とするメディア撹拌型乾式微粉砕機です。
MA100D型
主な特長 FEATURE
-
ボールをアジテータで強制的に撹拌し、ボールの衝突、せん断で処理物を粉砕します。ボールミルに比べ約10倍の能力になります。
-
粉砕タンクはアルミナなどのセラミックスにすることができます。アームは靱性と耐摩耗性から、ジルコニアになります。
-
標準はオイルシールを使った簡易密閉タイプです。運転中に粉が外部に漏れる心配がありません。
-
タンクはオプションで完全密閉構造にすることが出きます。発火性、酸化性のある処理物は不活性ガス雰囲気での処理が可能です。
その他の特長
- 幅広い原料サイズ
- メカニカルアロイング
- メカノケミカル
- 低コンタミ
- 乾燥工程不要
- 単純構造
素材例 MATERIAL EXAMPLE
-
電子部品
銀、銅、合金、カーボン、アルミナ、セラミックス、窒化ケイ素、酸化セリウム、シリカ、カーボンファイバー、ITO
-
食品・医薬品
食塩、お茶、こんにゃく粉、かんぴょう、寒天、米、岩塩、医薬原体
-
その他
フライアッシュ、超硬、コークス、ガラス繊維、木粉、パルプ、農薬、炭カル
処理例 PROCESSING EXAMPLE
-
乾式粉砕との比較
「アトライタ(湿式)」と「アトライタ(乾式)」で窒化ケイ素を使用し粉砕速度の比較を行いました。左図が示すように粉砕後の粒子径1.0μm を基準にすると、「アトライタ(乾式)」は「アトライタ(湿式)」に比べ約1/6の時間で粉砕できました。「アトライタ(乾式)」は投入エネルギーが高いため粉砕速度が速く、硬いセラミックスの粉砕に適していることがわかります。
-
エネルギー比較
金属粉を「アトライタ(乾式)」で処理すると、メディア間に作用する強い衝撃とせん断により金属粉は押しつぶされ、粉砕初期には鱗片状となり、さらに粉砕を進めると砕断されて微粒子となります。さらに砕断された微粒子は圧接され、逆に粗粒化する現象も同時に起こり、結局、砕断と圧接のバランスによる粒子径となります。
メカニカルアロイングとは、この砕断、圧接作用の繰り返しを利用して新しい合金を作る方法です。粉砕によって生じる新鮮な表面同士が接触して接合され、接合と砕断を繰り返して異種金属同士が緻密に分散されて合金となります。この方法で通常では合金化しにくい組成の合金が作られます。
上図はCo、Fe、Si、B紛を「アトライタ(乾式)」でメカニカルアロイング処理したときのXRD回折の結果です。時間の経過とともにアモルファス特有のブロードな曲線に変化していることがわかります。電顕写真からも均一性の高いアモルファス合金ができている様子がわかります。このほか、アモルファス化までは求めない混合・分散処理にも幅広く採用されており、メカノケミカル処理なども含め、粉砕以外の高度な処理用途に広く用いられています。
-
原料
-
中間体
-
完成品
-
その他の処理例
処理物 原料粒径(μm) 到達粒径(μm) 処理能力(kg/h) 型式 備長炭 5 8.0 MA10D Si3N4 14.46 2.08 2.9 MA30D フライアッシュ 11.53 1.2 2.5 MA30D 硅砂 5.0(mm) 3.65 30.0 MA30D セメント 10.34 3.66 30 MA30D バクハンセキ 10.0 3.75 240 MA30D 酸化セリウム 17 0.9 78 MA30D 酸化鉄 2.28 0.62 23 MA30D 青色顔料 67 MA200D 碾茶 8.1 24 MA60D 金属粉(銅、ニッケル、シリコン) 5.0 15 MA30D
生産能力 PRODUCTION CAPACITY
-
実験、少量生産用
- MA01D
140mLからの少量に対応
卓上サイズで、分解・洗浄が簡単に行えます。少量開発用、研究室に最適です。 -
少量生産用
- MA1D
少量サンプル作りに対応
スケールアップの基礎データをとることができます。 -
量産機
- MA5D~100D
中・大量生産に対応
最大型式であるMA100Dでは1バッチ100Lの処理物が仕込めます。
-
処理量の目安
左の図はMA1D型で運転したときに、素材1Lを1時間で処理できた場合、大型機へスケールアップしたときの処理量の目安です。 MA100D型はMA1D型の100倍の処理能力があるため、生産時に設置台数やスペースの削減が可能です。
構造 STRUCTURE
-
メディア撹拌型乾式粉砕機
「アトライタ(乾式)」は、円筒形の粉砕タンク内にメディア(ボール)と処理物を入れ、丸断面の棒状アームで撹拌し、粉砕・分散処理を行う非常に汎用性の高いメディア撹拌型湿式微粉砕機です。アームにより粉砕タンク内のメディアが衝突や回転を起こしながら運動し、メディア間に挟撃された処理物を効率よく粉砕します。粉砕の因子は、衝突、せん断、圧縮、摩擦の単独および複合作用です。特にせん断と摩擦の複合作用である摩擦力は、微粉を得るのに非常に効果的に作用するため、高い粉砕能力とエネルギ効率を持つとともに、シャープな粒度分布を得ることができます。
-
クローズドシステム
「アトライタ(乾式)」は、クローズドシステムとすることもできます。右図はクローズドシステムの設備図になります。真空ポンプによってタンク内の排気とAr ガスとの置換を行い、酸素濃度を極力低くし、さらに運転中も少量のAr ガスを流し続け、処理物の酸化防止を図ります。また必要であれば酸素濃度計を取り付け、濃度を監視しながら処理を進めます。運転中に発生する熱はタンクに設けたジャケットに冷却水を流し制御します。発火性のある処理物や酸化性のある処理物、メカニカルアロイングなどに効果が見込まれます。
-
大型機の実績
左の写真は1030LサイズのMA200D型です。
当社では5L、150Lサイズのテスト機を常備してますので、適切なスケールアップやモータ容量の選定も容易に行えます。大型機の検討は、当社にお任せください。
ラインナップ LINEUP
-
型式 粉砕タンク 全容量
[L]標準ボール量
[L]処理容量
[L]モータ出力
[kW]回転速度
[min-1]質量
[kg]MA01D 0.8 0.5 0.14 0.4 400 80 MA1D 5 3.5 1 3.7 300 331 MA5D 24 17 5 7.5 250 700 MA10D 50 35 10 11/5.5 200/110 1,100 MA30D 150 105 30 37/11 150/37.5 2,850 MA60D 260 200 76 75 150/77.5 4,700 MA100D 490 350 103 90/22 100/25 6,500